ドリップケトルとは? やかんとの違いと細口と鶴口の選び方

drip kettle 調理器具
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ハンドドリップを始めようとしたら、道具の一覧に「ドリップケトル」が出てきた。

家のやかんではだめなのか、と迷いますよね。

ドリップケトルは、注ぎ口が細くて、お湯を少しずつ注げるケトルのことです。

やかんとの違いと、買うならどの形から選べばいいかを順に紹介します。

ドリップケトルは注ぎ口が細いコーヒー用のケトル

ドリップケトル

ドリップケトルとは、細長い注ぎ口で、お湯の量と落とす場所を自分で決められるケトルです。

ハンドドリップでコーヒーを淹れるときに、粉の上へお湯を細く注ぐために使います。

お店や記事によっては、ドリップポット、コーヒーケトル、細口ポットとも呼ばれます。

呼び名は違っても、注ぎ口が細いことは同じです。

英語のケトルはやかん、ポットは入れ物という意味です。

そのため、お湯を沸かせるものをケトル、沸かしたお湯を移して使うものをポットと呼び分けることもあります。

ただ、売り場ではこの2つが混ざって使われているので、名前より注ぎ口の形を見れば十分です。

容量は1L前後のものが多く、1〜3杯分を淹れるのにちょうどよい大きさです。

やかんとの違いは1回に出るお湯の量

やかんとドリップケトルのいちばんの違いは、傾けたときに出るお湯の量を少なく抑えられるかどうかです。

やかんや普通の電気ケトルは口が太く、少し傾けただけでお湯がまとめて出ます。

湯を沸かして料理に使ったり、カップ麺に注いだりするなら、このほうが早いです。

ハンドドリップでは、粉にお湯を少しずつしみこませていきます。

UCCのコーヒー情報サイトでも、注ぐ量やスピードでコーヒーの味が変わると説明されています。

口の太いやかんで一気に注ぐと、お湯が粉を通る時間が短くなり、味が薄くなりやすいんです。

道具 注ぎ口 出るお湯の量 向いている使い方
やかん 太くて短い 多い お湯を沸かす、麦茶を作る
普通の電気ケトル 太くて短い 多い カップ麺やお茶にすぐ使う
ドリップケトル 細くて長い 少ない ハンドドリップ

逆に言うと、ドリップケトルは一度にたくさん注ぐのは苦手です。

鍋にお湯を入れるような使い方には向かないので、やかんとは別に持つものと考えておきましょう。

注ぎ口は細口と鶴口の2種類 初めてなら細口

細口のドリップケトル

ドリップケトルの注ぎ口は、大きく分けて細口と鶴口の2種類です。

初めての1台なら、どの角度で傾けても湯量が変わりにくい細口がおすすめです。

細口は細く静かに注げる

細口は、根元から先に向かって少しずつ細くなっている形です。

お湯が細く静かに出るので、粉の上に少しずつ注ぐ動きがすぐにできます。

先がやや下向きに曲がっているものは、お湯が真下に落ちるので狙った場所に注ぎやすいです。

鶴口は湯の量と勢いを変えやすい

鶴口は、根元が太く、途中でくびれてから先が細くなる形です。

傾け方でお湯の量と勢いを変えやすく、注ぎ終わりに湯がすっと切れます。

そのぶん、傾け方に慣れるまでは湯量が安定しにくいので、何度か淹れてから選ぶほうが使いこなせます。

根元から先まで同じ細さの注ぎ口は、一度に注げる量が少なくなります。3杯分以上をまとめて淹れるときは、時間がかかることを覚えておきましょう。

選ぶときは容量と熱源と材質の順に決める

ステンレスのドリップケトル

ドリップケトルは、容量、熱源、材質の順に決めていくと迷いません。

いちばん使い勝手に差が出るのが容量で、材質は好みで選んでも困ることは少ないです。

容量は1〜3杯なら0.7〜1Lで足りる

ふだん1〜3杯を淹れるなら、容量は0.7〜1Lで足ります。

UCCの記事では、1〜3杯なら1L前後、4杯以上なら1Lより大きいものが目安とされています。

大きすぎるとお湯を入れたときに重くなり、注いでいる途中で手首が疲れて湯量がぶれます。

コーヒーのプロに話を聞いた記事でも、0.7〜0.9Lくらいの小さめが扱いやすいと紹介されていました。

熱源はお湯を移すタイプと直火と電気の3つ

ドリップケトルには、お湯を沸かせないタイプ、直火で沸かせるタイプ、電気で沸かせるタイプがあります。

  • お湯を移すタイプは、やかんや電気ケトルで沸かしたお湯を移して使います
  • 直火タイプは、ガスコンロにかけてそのまま沸かせます
  • 電気タイプは、コンセントにつないで沸かし、温度を設定できるものもあります

お湯を移すタイプは、移したときに温度が少し下がるので、沸騰したてのお湯をそのまま使わずに済みます。

直火タイプは、持ち手が熱くなりやすく、手袋やふきんが要ることがあります。

IHで使いたい場合は、本体や箱にIH対応の表示があるかを必ず確かめてください。

電気タイプは、沸かしてすぐ注げるので、朝の時間を短くしたい人に向いています。

本体が重めになるので、店で実際に持ってみると安心です。

象印の開発ストーリーでは、細い注ぎ口でも倒れたときにお湯がもれにくい作りにするまで、試作に2年かかったと紹介されています。

材質はさびにくいステンレスが扱いやすい

材質は、ステンレス、ホーロー、銅の3つが主です。

材質 よいところ 気をつけること
ステンレス さびにくく、洗うのがラク 色や形の種類はホーローより少なめ
ホーロー 表面がガラス質で汚れにくく、色が多い ぶつけると表面が欠けることがある
銅 熱が伝わりやすく、お湯が冷めにくい 色が変わるので、ときどき磨く手入れが要る

初めての1台で迷ったら、手入れの手間が少ないステンレスを選んでおけば困りません。

ドリップケトルで1杯淹れるときは5ステップ

ドリップケトルを使った淹れ方は、粉10〜12gに92〜96℃のお湯で20秒蒸らし、数回に分けて注ぐのが基本です。

数字はUCC上島珈琲の公式サイトで紹介されている1杯分の目安です。

ステップ1 お湯を沸かしてケトルに移す

お湯を沸かして、ドリップケトルに移します。

適温は92〜96℃で、沸騰したお湯が少し落ち着いたくらいです。

温度を設定できる電気タイプなら、最初から92〜96℃に合わせておきましょう。

ステップ2 ドリッパーとカップを温める

ペーパーをセットしたドリッパーとカップに、先にお湯をかけて温めておきます。

器が冷たいままだと、淹れたコーヒーの温度がすぐに下がります。

ステップ3 粉を入れて表面を平らにする

1杯分なら、粉は10〜12gです。

ドリッパーを軽くゆすって、粉の表面を平らにしておくと、お湯が片寄らずにしみこみます。

ステップ4 少しのお湯で20秒蒸らす

粉全体がしめるくらいの少しのお湯を注いで、20秒ほど待ちます。

ドリップケトルの細い口がいちばん役に立つのがここです。

やかんだと、少しだけ注ぐつもりでも多く出てしまい、蒸らしにならないことがあります。

ステップ5 中心から円を描いて数回に分けて注ぐ

粉の中心から外に向かって、小さく円を描くようにお湯を注ぎます。

1回で全部注がず、数回に分けて、合計で1杯160mlくらいになったら止めます。

ペーパーのふちに直接お湯をかけないようにしましょう。お湯が粉を通らずにペーパーを伝って落ち、味が薄くなります。

ドリップバッグやコーヒーメーカーで飲むならなくても困らない

ドリップケトルは、誰にでも必要な道具ではありません。

ドリップバッグやコーヒーメーカーで飲むことが多いなら、いまのやかんや電気ケトルで足ります。

ドリップバッグは、カップの上にかけたままお湯を注ぐので、お湯の量を細かく調節しなくても淹れられます。

コーヒーメーカーは、機械がお湯を注いでくれるので、ケトルを使う場面がありません。

反対に、ペーパーやドリッパーを使って週に何回もハンドドリップするなら、あったほうが毎回の味がそろいます。

まずはやかんで試してみて、蒸らしのお湯がうまく少なく注げないと感じたら、買いどきです。

やかんで淹れるときは、注ぎ口を粉にできるだけ近づけて、少しずつ傾けると湯量をおさえやすくなります。

最初の1台は0.8L前後でステンレスの細口を選べばいい

ドリップケトルは、お湯の量を少しずつ注ぐための、注ぎ口の細いケトルです。

最初の1台は、容量0.8L前後、ステンレス、細口の3つがそろったものを選べば、1〜3杯を淹れるのに困りません。

コンロで沸かしたいなら直火タイプ、IHなら対応表示のあるもの、朝の時間を短くしたいなら電気タイプを選びましょう。

届いたら、まずは1杯分、粉10〜12gと20秒の蒸らしから試してみてください。

この記事のアドバイザー
電山タケル
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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