土鍋でご飯を炊いたら底が真っ黒になり、スポンジでこすっても動かない。そういうときは、こする前に重曹で煮てください。
土鍋の焦げを取る方法は重曹を水から入れて10分煮るだけで、力はほとんど要りません。量と時間、落ちなかったときの次の手、そのあとに要る目止めまでを1本にまとめました。
読み終わるころには、手元の土鍋をどう扱えばいいか決まっています。
土鍋の焦げは重曹を水から入れて10分煮れば落ちる
先に答えを書くと、土鍋に水を7分目まで入れ、重曹を加えてから火にかけ、沸騰後10分から15分煮るだけです。火を止めたら冷めるまで置き、浮いた焦げをスポンジで落とします。
ご飯や肉、魚、砂糖の焦げは酸性です。アルカリ性の重曹が合います。
重曹は60℃を超えると炭酸ナトリウムに変わり、アルカリが強くなって焦げをはがします。このとき出る泡は二酸化炭素で、焦げと鍋の間に入って焦げを浮かせてくれます。
- ステップ1 土鍋に水を7分目まで入れる
- ステップ2 重曹を入れて軽く混ぜる
- ステップ3 弱火から中火にかけ、沸騰したら10分から15分煮る
- ステップ4 火を止めて、手を入れられる温度まで冷ます
- ステップ5 柔らかいスポンジか木べらで焦げを落とす
- ステップ6 水で流して、底を上にしてよく乾かす
重曹で焦げを落とすコツ3選
やり方は上のとおりですが、落ちるかどうかは火加減と置く時間とこすり方の3つで決まります。1つずつ書きます。
コツ1 火は弱火で泡が静かに出る程度にする
強火でぐらぐら煮ると、重曹水が吹きこぼれます。土鍋は急な温度の変化にも弱いので、弱火でゆっくり温めてください。
細かい泡が出続ける程度が目安です。沸騰したらそのまま10分、時計で計ります。
コツ2 火を止めたら1時間から一晩そのまま置く
煮た直後にこすっても、焦げはまだ鍋に張り付いています。重曹水に浸けたまま冷ますと、その間に焦げがふやけて浮きます。
窯元の長谷園は「しばらく置く」と書いています。かもしか道具店は1時間以上、家事代行のカジタクは一晩を勧めているので、厚い焦げほど長く置いてください。
コツ3 こするのは柔らかいスポンジか木べらだけ
浮いた焦げは、スポンジの柔らかい面か木べらで押すだけで動きます。動かない部分は無理にこすらず、もう一度煮てください。
金属たわしやスプーンの先で削ると、表面の釉薬に傷が入ります。傷から水が染みて、次に火にかけたときにひびが入ることがあります。
重曹の量は小さじ1から始めて足りなければ大さじ3
記事によって重曹の量がまったく違うので迷いますよね。窯元の長谷園は小さじ1、道具店やハウスクリーニング会社は大さじ2から4を勧めていて、どちらも間違いではありません。
長谷園は入れすぎに注意と書いています。重曹が多いほどアルカリが強くなり、焦げは落ちやすくなります。その分、釉薬や土の表面への負担も増えます。
薄い焦げなら小さじ1で十分落ちます。1回で落ちなかったら、2回目は大さじ2から3に増やしてください。最初から大量に入れるより、鍋にやさしい順番です。
| 焦げの状態 | 重曹の量 | 置く時間 |
|---|---|---|
| うっすら茶色い | 小さじ1 | 冷めるまで |
| 黒くて厚い | 大さじ2から3 | 1時間以上 |
| 1回目で落ちなかった | 大さじ3から4 | 一晩 |
重曹で落ちない焦げは酢かクエン酸に切り替える
重曹で2回煮ても残る焦げは、野菜や海藻、きのこの焦げでアルカリ性の可能性があります。アルカリ性の焦げには酸性の酢かクエン酸が効きます。
水を鍋の半分から8分目まで入れ、酢を50ccほど加えて中火にかけます。沸騰したら弱火で10分煮て、冷めるまで置いてからスポンジで落とします。
クエン酸なら水200ccに小さじ2が目安です。酢のにおいが気になる人はこちらが使いやすいです。
何が焦げたか思い出せないときは、重曹から始めてください。土鍋でいちばん多いのはご飯と肉の焦げで、そのどちらも重曹で落ちます。
焦げ落としでやってはいけない4つのこと
土鍋は金属の鍋より柔らかく、表面の釉薬の下は水を吸う土です。金属たわし、クレンザー、洗剤への漬け置き、食洗機の4つは避けてください。
- 金属たわしは釉薬に傷を付け、ひび割れや水漏れのもとになる
- クレンザーは細かい傷を作り、次からかえって焦げ付きやすくなる
- 中性洗剤に長く漬けると、土が洗剤を吸って料理ににおいが移る
- 食洗機は高温と水圧で土鍋が割れることがある
スプーンの先でこそげ取るのも金属たわしと同じです。焦げが硬いときの答えは、削ることではなく、もう一度煮ることです。
土鍋の底が黒ずんでいるのは、焦げではなく使い込んだ変化の場合もあります。長谷園はこの色は落ちないもので、そのまま使って問題ないと案内しています。
焦げを落とした土鍋は目止めをしてから使う
重曹で煮た土鍋は、使い始めと同じように目止めをしてから次の料理に使ってください。窯元の長谷園が必ずやるように書いている工程です。
土鍋の表面には小さな穴がたくさんあります。重曹で煮ると、その穴をふさいでいたでんぷんが取れてしまいます。
そのまま使うと水が染み、また焦げやすくなります。手間は20分ほどなので、ここは省かないでください。
お粥かとぎ汁を弱火で20分煮る
米のとぎ汁を8分目まで入れ、中火で沸騰させます。沸騰したら弱火にして20分から30分煮てください。
火を止めて冷めるまで置き、水で流してから布で拭きます。底を上にして、しっかり乾かせば終わりです。
残りご飯があれば、水を入れてお粥にしても同じ効果です。冷めたお粥は食べずに捨てます。
片栗粉か小麦粉でもできる
とぎ汁が無いときは、水に対して1割の片栗粉か、大さじ2の小麦粉を水に溶いて同じように煮ます。10分から20分沸騰させ、冷めるまで置けば目止めになります。
焦げを繰り返さない火加減と洗い方
焦げは落とせますが、毎回煮ていては土鍋が傷みます。火は弱めにして水分を切らさず、使ったあとはぬるま湯に置いてから洗うだけで、ほとんどの焦げは付きません。
ご飯を炊くときは、火を止める直前の1分で焦げるかどうかが決まります。パチパチと音がしたら、その時点で火を止めてください。
鍋料理の煮汁は鍋に残さず、食べ終わったらすぐ別の容器に移します。そのあと鍋にぬるま湯を張って10分置くと、底に残った具はスポンジで落ちます。
洗ったら底を上にして、一晩以上乾かしてから片付けます。湿ったまましまうとカビが出て、次はカビ取りで酢を煮ることになります。
手元の土鍋がすでに黒くなっているなら、まず重曹小さじ1と水7分目で10分煮てください。それで落ちなければ大さじ3で一晩、次に酢、という順番です。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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