古い炊飯器を捨てようとして、時計用の電池が中に入っていると知り、手が止まっていませんか。炊飯器の内蔵電池は、象印、タイガー、パナソニックのどれも自分では取り外せない作りです。無理に分解する必要はなく、自治体の案内どおりに出せば受け取ってもらえます。捨て方は大きさで区分が決まり、買い替えるなら店頭回収、動くなら売る道もあります。読み終えたら、手元の炊飯器をどこに、どう出すかが決められます。
炊飯器の内蔵電池は自分では外せない
炊飯器の中の電池は、コンセントを抜いている間に時計を動かすためのリチウム電池です。基板に組み込まれていて、メーカーは「お客様自身では取り外せない」と案内しています。パナソニックの公式FAQでは、交換は販売店か修理サービスに頼む決まりです。
タイガーの公式FAQでは、この電池の寿命はコンセントを抜いた状態で約4〜5年とされています。電池が切れても、コンセントを差していれば普通に炊けます。時計がずれる、予約の時刻が初期値に戻る、といった症状が出るだけです。
だから、捨てるときに電池を外そうとして本体をこじ開けないでください。基板ごと壊す形になり、けがの元です。取扱説明書に電池のふたの場所が書かれている機種だけ、そこを開けて外します。
自治体の多くは、取り外せない内蔵電池はそのままでよいとしています。ただし、地域で扱いが違うので、ごみ分別のページで確かめてから出してください。分からなければ、担当課に電話で「炊飯器の時計用電池が外せない」と伝えれば答えてもらえます。
捨て方は自治体のごみ、回収ボックス、店頭回収、売るの4つ
炊飯器は家電リサイクル法の対象ではありません。自治体のごみとして出す、小型家電の回収ボックスに入れる、家電量販店の店頭回収に出す、売るか譲るの4つから選びます。壊れているか、買い替えるかで、向く方法が変わります。
| 方法 | 費用 | 向く人 |
|---|---|---|
| 自治体の不燃ごみ・粗大ごみ | 不燃ごみは無料、粗大ごみは数百円 | 壊れていて、急がない人 |
| 小型家電の回収ボックス | 無料 | 投入口を通る大きさで、近くに設置がある人 |
| 家電量販店の店頭回収 | 店ごとに違う。無料から2,000円台まで | 新しい炊飯器を買う人 |
| 売る・譲る | かからない。送料が出ることはある | 動いて、5年以内で、内釜に傷がない人 |
壊れていて買い替えの予定も無いなら、自治体のごみが一番安く済みます。新しい物を買うなら、店頭回収か下取りを買う前に調べておくと、持ち帰りの手間が1回で済みます。まだ炊けるなら、捨てる前に売れるかどうかを見てからでも遅くありません。
不用品回収の業者に頼む道もありますが、炊飯器1台だけだと数千円かかります。引っ越しで他の物もまとめて出すときだけ考えれば十分です。
30cmを境に不燃ごみか粗大ごみかが決まる
自治体のごみに出すとき、区分を分けるのは大きさです。一番長い辺が30cm未満なら不燃ごみ、30cm以上なら粗大ごみとする自治体が多いです。5.5合の炊飯器は幅や奥行きが25〜30cm前後の物が多く、境目にかかりやすいので、必ず測ってください。
横浜市を例にすると、区分は素材でも変わります。主な素材が金属なら30cm未満で「小さな金属類」、プラスチックなら50cm未満で「燃やすごみ」です。内釜と内ぶたは外して、それぞれ同じ基準で分けます。
| 横浜市の区分 | 主な素材が金属 | 主な素材がプラスチック |
|---|---|---|
| 小さい物 | 30cm未満は小さな金属類(週1回) | 50cm未満は燃やすごみ(週2回) |
| 大きい物 | 30cm以上は粗大ごみ | 50cm以上は粗大ごみ |
| 内釜・内ぶた | 外して同じ基準で分ける | 外して同じ基準で分ける |
新宿区や品川区は、30cm未満を金属・陶器・ガラスのごみとして、中身の見える袋に入れて出す決まりです。このように区分の名前も袋の指定も地域で違うので、自分の自治体のページで「炊飯器」を引いてください。品目の一覧に、そのまま答えが載っています。
粗大ごみになる場合の手順は4つです。自治体の受付にインターネットか電話で申し込み、コンビニなどで処理券を買い、見えるところに貼り、収集日の朝に指定の場所へ出します。手数料は数百円の自治体が多く、申し込みのときに金額を教えてもらえます。
回収ボックスは投入口を通る物だけ入れられる
炊飯器は小型家電リサイクル法の対象品目で、中の金属を資源として集めるために、市役所や公共施設に回収ボックスを置く自治体があります。壊れていても無料で入れられますが、投入口を通る大きさの物だけです。札幌市の回収ボックスは投入口が30cm四方で、それを通らない炊飯器は不燃ごみに回します。
回収ボックスに炊飯器を入れられない自治体もあります。対象品目に炊飯器が無い、ボックスの投入口が小さい、といった理由です。持って行く前に、自治体のページで対象品目と設置場所を見てください。
ボックスに入れるときも、内釜と内ぶたは外します。回収の目的は本体の金属と基板なので、内釜は不燃ごみか金属ごみで別に出します。しゃもじや計量カップは、素材に合わせてプラスチックごみか燃やすごみです。
回収ボックスは無料で、申し込みも要りません。近くにあって大きさが合うなら、粗大ごみより手間もお金もかからない出し方です。
買い替えなら店頭回収、動くなら売る
新しい炊飯器を買うなら、買う店の店頭回収か下取りを先に調べると、古い物の持ち帰りが要らなくなります。買い替えと同時なら無料の店もあれば、買い替えが無いと2,000円台になる店もあります。金額は店ごとに決まっていて変わるので、店の案内ページで確かめてください。
ネット通販で買う場合も、注文のときに引き取りを選べる店があります。配達と同時に古い物を持って行ってくれるので、重い炊飯器を運ばずに済みます。選ぶのを忘れると別の日に頼み直しになるので、注文画面で見落とさないでください。
まだ動く炊飯器は、捨てる前に売れるかを見ます。売れるのは、買って5年以内で、内釜に傷やはがれが無く、付属品がそろっている物です。5年を過ぎた物やマイコン式は中古の需要が低く、値が付かないことが多いです。
リサイクルショップに直接持ち込むと、出張費や送料がかからない分、少し高く引き取ってもらえることがあります。フリマアプリは急がない人向けで、送料と梱包の手間を引いて残るかを先に計算してください。異臭やカビがある物は、どこでも引き取りの対象外です。
出す前にやることは内釜を外して水気を拭くこと
どの方法で出すときも、準備は同じです。内釜と内ぶたを外し、洗って乾かし、コードを束ねる。これだけで、収集の人がけがをせず、分別の間違いも防げます。
- コンセントを抜き、内釜、内ぶた、しゃもじ、計量カップを外す
- 内釜と内ぶたを洗い、本体の内側の水気を拭いて乾かす
- 本体の外側の米粒やご飯の汚れを拭く
- コードを本体に巻き付けるか、束ねてテープで留める
- 電池のふたが取扱説明書に載っている機種だけ、電池を外して端子にテープを貼る
- 大きさを測り、自治体のページで「炊飯器」を引いて区分を決める
外した電池は、自治体の電池回収に出します。端子にセロハンテープを貼るのは、他の電池と触れて発熱するのを防ぐためです。電池のふたが無い機種は、そのまま本体と一緒に出します。
本体の中に水やご飯が残っていると、収集のときにこぼれて周りを汚します。保温したまま放っておいた物は、においが残っていることもあるので、ふたを開けて一晩乾かしてから出してください。
自分の炊飯器で決める順番は動くか、買うか、大きさ
読み終えたら、手元の炊飯器で3つを順に決めてください。動くかどうか、新しい物を買うかどうか、一番長い辺が何cmか、この3つで出し方は決まります。
- 動いて5年以内なら、売るか譲るかを先に考える。動かないなら次へ
- 新しい炊飯器を買うなら、買う店の店頭回収か下取りを調べる。買わないなら次へ
- 一番長い辺を測り、自治体のページで「炊飯器」を引く。回収ボックスに入るならそこへ、入らなければ不燃ごみか粗大ごみへ
内蔵の電池は、この順番のどこでも気にしなくてかまいません。外せる機種だけ外し、外せない機種はそのまま出します。自治体の案内に電池の注記があれば、それに従ってください。
迷う時間が一番もったいないのは、粗大ごみの申し込みが混む時期です。捨てると決めたら、大きさを測って自治体のページを開くところまでを、その日のうちに済ませておくと後が楽です。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
X(旧Twitter)




