土鍋の底に黒い焦げが残って、スポンジでこすっても落ちない。
そんなとき、酢を入れて煮ると落ちると聞いた人も多いと思います。
ただ、酢が効くのは焦げの一部だけで、焦げの元によっては重曹のほうが早く落ちます。
土鍋の焦げを取る方法として、酢を使う分量と時間、重曹との使い分け、土鍋を傷めないための注意を順に紹介します。
土鍋の焦げに酢が効くのは野菜やきのこを煮た焦げ
酢が向いているのは、野菜やきのこ、海藻、果物が焦げついたときです。
野菜やきのこの焦げはアルカリ性なので、酸性の酢で中和すると落ちやすくなります。
土鍋の焦げ取りを紹介している記事の多くも、この使い分けを最初に書いています。
肉や魚やごはんの焦げは重曹のほうが落ちる
肉や魚、卵、ごはんの焦げは酸性です。
こちらは弱アルカリ性の重曹を使うほうが向いています。
鍋料理のしめの雑炊や、炊飯で底についたおこげは、酢より重曹から試しましょう。
| 焦げの元 | 焦げの性質 | 使うもの |
|---|---|---|
| 野菜 きのこ 海藻 果物 | アルカリ性 | 酢 クエン酸 |
| 肉 魚 卵 ごはん 砂糖 | 酸性 | 重曹 |
| みそ しょうゆ | 焦げつきやすく落ちにくい | 重曹から試す |
寄せ鍋のように野菜と肉を一緒に煮た焦げは、どちらが多いかで決めます。
分からなければ、あとで紹介する順番で試してください。
酢で土鍋の焦げを取る方法は? 水から煮て冷めるまで待つ
酢を使うときは、水と酢を一緒に入れて火にかけ、沸騰させてから冷めるまで置きます。
水は鍋の半分から8分目、酢は大さじ2杯から3杯が目安です。
焦げが広いときは、酢を50mlほどまで増やしている記事もありました。
- 土鍋が冷めているのを確かめる
- やわらかいスポンジで表面の汚れを軽く洗う
- 水を鍋の半分から8分目まで入れる
- 酢を大さじ2杯から3杯入れる
- 弱火から中火にかけて沸騰させる
- 弱火にして10分ほど煮る
- 火を止めて30分から数時間そのまま置く
- 浮いてきた焦げを木べらやスポンジでこすって落とす
- 水でよくすすいで乾かす
酢はお湯ではなく水から入れて温める
どの記事も、冷たい水に酢を入れてから火にかける方法で書いていました。
熱いお湯を急に注ぐと、土鍋が温度の差で割れることもあります。
水から入れてゆっくり温めれば、焦げがふやけるまでの時間もとれます。
1回で落ちないときはもう1回くり返す
焦げが厚いと、1回では表面しかやわらかくなりません。
落ちた分だけこすって、残りはもう一度酢を入れて煮ましょう。
2回やっても変わらないときは、焦げの元が酢に向いていない可能性があります。
酢がないときはクエン酸やレモン汁でも代わりになる
クエン酸を使うなら、水200mlにクエン酸小さじ2杯の割合で溶かして使う方法があります。
レモン汁も酸性なので、酢と同じ手順で使えます。
酢のにおいが苦手な人は、クエン酸のほうがにおいは残りにくいです。
何の焦げか分からないときはお湯と重曹と酢の順に試す
どの料理で焦げたか覚えていないと、酢と重曹のどちらを使うか迷いますよね。
その場合は、ぬるま湯でふやかす、重曹で煮る、酢で煮るの順に試すのがおすすめです。
土鍋の焦げの多くは、ごはんや肉、みそなどの酸性の焦げだからです。
ステップ1 ぬるま湯を張って30分置く
軽い焦げなら、ぬるま湯を張って30分ほど置くだけでやわらかくなります。
木べらでこすって落ちれば、酢も重曹も使わずに済みます。
ステップ2 重曹で煮て1時間以上置く
ぬるま湯で落ちなければ、水に重曹を大さじ2杯から3杯入れて煮ます。
沸騰したら火を止めて、1時間以上から一晩置きます。
ステップ3 それでも残れば酢で煮る
重曹で落ちなかった焦げは、野菜などのアルカリ性の焦げかもしれません。
一度水ですすいでから、前の見出しの手順で酢を使って煮ます。
重曹と酢を同じ鍋に一緒に入れると、泡が出て打ち消し合うので、必ず分けて使いましょう。
酢で焦げを取るときにやってはいけないこと4つ
土鍋は金属の鍋と違って、表面に目に見えない小さな穴がたくさんあります。
金属でこする、熱いうちに水を入れる、酢に何日もつける、洗剤につけ置くの4つは避けましょう。
金属たわしやクレンザーでこすらない
金属たわしは土鍋の表面に傷をつけ、ひび割れの原因になります。
クレンザーやメラミンスポンジも、土鍋が成分を吸って、かえって焦げつきやすくなると書かれていました。
こするときは、やわらかいスポンジか木べら、竹べらを使います。
熱いうちに水を入れない
使い終わってすぐの熱い土鍋に水を注ぐと、急な温度の差でひびが入ることがあります。
焦げを取るのは、土鍋が手でさわれるくらいまで冷めてからにしましょう。
酢を入れたまま何日も置かない
酸が強いものに長くつけると、土鍋を傷めるおそれがあります。
置く時間は、長くても一晩までにしておくと安心です。
台所用洗剤につけ置きしない
土鍋は水分を吸うので、洗剤につけておくと成分やにおいが中に残ります。
ふだん洗うときに少し使う分には問題ありませんが、つけ置きは避けましょう。
酢のにおいが残ったら水だけで煮てよく乾かす
酢で焦げを取ったあと、土鍋から酢のにおいがすることがあります。
水だけを入れて一度沸騰させ、その水を捨ててから丸1日乾かすと、においは薄くなりやすいです。
土鍋は水と一緒ににおいも吸いやすいためです。
底を上にして風通しのいい場所で丸1日乾かす
洗ったあとは、底を上にして風通しのいい場所に置き、丸1日かけて乾かします。
乾ききらないうちに棚にしまうと、カビやにおいの原因になります。
乾いたら目止めのおかゆを炊いておく
窯元の長谷園は、重曹で焦げを落としたあとに目止めのおかゆを炊くよう案内しています。
酢を使ったあとも、においが気になるときは目止めをしておくとにおいが残りにくくなります。
焦げを落としたあとは目止めをしておくと次から焦げにくい
目止めは、でんぷんで土鍋の表面の小さな穴をふさぐお手入れです。
焦げを取ったあとに目止めをしておくと、次に使うときに焦げつきにくくなります。
米のとぎ汁、残りごはん、片栗粉や小麦粉のどれでもできます。
- 土鍋を水で洗って乾かす
- 鍋の8分目まで水を入れ、残りごはんを入れる
- 弱火にかけて、おかゆになるまで煮る
- 火を止めて、冷めるまで1時間以上置く
- 中身を出して水で洗う
- 水気をふいて、しっかり乾かす
片栗粉を使うときは、水に対して10%ほどの量を溶かし、同じように弱火で煮ます。
目止めは使い始めのときだけでなく、焦げを取ったあとや、半年に1回くらいを目安にやっておくと焦げつきにくくなります。
火は弱火から中火で使う
いきなり強火にすると、熱が一部分にしか伝わらず、そこから焦げつきます。
ごはんを炊くときも、強火は沸騰するまでの短い時間だけにします。
水分が減ってきたら足してかき混ぜる
鍋料理を長く煮ていると、水分が減って底が乾き、焦げつきやすくなります。
みそやしょうゆの味つけは特に焦げやすいので、ときどき底からかき混ぜましょう。
焦げたまま次の料理を作ると、その上に焦げが重なって落としにくくなるので、焦げはその日のうちに取っておくのがおすすめです。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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